2019年11月30日(土)に、当協会の設立40周年記念式典および講演会を行いました。
由布副知事、生田県議会議長はじめ多数のご来賓、当協会会員の皆さまなど、およそ170名の方々にご出席いただきました。
今回40周年を記念して、『滋賀国際交流賞』の授与式も執り行いました。
受賞された方々をご紹介いたします。

【滋賀国際交流功労賞】

八日市日本語教室 様

1997年の開設以降、長きにわたって日本語教室を無償で実施している。現在は42名のボランティアが週3回の教室を開講。日本語だけでなく日本で生活する上でのルールや暮らし方、日本人との付き合い方なども指導し、外国人住民の共生に向けた地道な活動を続けている。また、週2回小中学校への出前講座を行い、外国にルーツを持つ子どもたちの「日本での生活」や「ライフステージ」に寄り添った活動を続けている。

多文化共生支援センター 様

外国人住民が地域において安心して生活を送ることができるよう、生活上の様々な課題に関して総合的な支援を行うことにより、多文化共生社会の実現に寄与する目的で設立。日本語教室の開催、「しが外国籍住民ネットワーク」や「NPO法人外国籍住民自立就労協会」(2018年3月終了)を設立した。また、国や県からの受託事業として、学習支援を実施する「虹のかけはし教室」の運営や「外国人介護人材育成事業」の日本語研修を実施した。近年は多文化子ども食堂を実施するなど、外国人住民に寄り添った活動は多岐にわたっている。

馬渕 紘子(まぶち ひろこ)様

長浜市とドイツ・アウグスブルク市姉妹都市提携10周年をきっかけに、1969年から使節団や旅行者の受入れを開始した。2006年にアウグスブルク独日協会長浜事務局を立ち上げ、両市の仲介役として尽力した。それらの功績が称えられ、2009年に日本人で初めてアウグスブルク市政功労者表彰を、その後2016年に長浜市功労者表彰を受賞した。また、1989年には、有志5人により長浜市国際交流協会を立ち 上げ、設立25周年まで理事および副会長として、同市の国際交流の推進に大きく貢献した。

【滋賀国際交流奨励賞】

日和(ひより) 様

学習支援ボランティア団体である「日和」は、現役の大学生が中心となって外国にルーツを持つ子どもの学習支援を実施している。日本語が十分でない保護者に代わり、子どもたちの宿題や高校受験等の学習支援に取り組んでいる。さらに、外国籍の保護者が抱く生活や教育の相談にも母語で応じ、その家族全体を支援している。また、同内容の支援団体としては唯一の学生主体の団体であり、これからの多文化共生社会を築く人材育成という面からも大きな役割を果たしており、今後のさらなる活躍が期待される。

公益社団法人滋賀県放射線技師会 様

ベトナム戦争の最中、当会会員がOTCA(現JICA)の事業にて現地で医療技術協力活動に携わったことに端を発し、その後2期にわたるJICA草の根技術協力事業に参画。ベトナム人医療技術者との交流や研修受入れ、現地での医療技術支援活動に尽力してきた。その後、現地での放射線技師団体の設立支援や、学術協定の締結、市民フォーラムでの講演や学会発表など、活動の幅を更に広げており、国際協力や国際交流への今後の更なる貢献が期待される。

中田 ケンコ(なかた けんこ)様

自身が開設したサンタナ学園(1998年~)では、主にブラジル人労働者の子ども(幼児から高校生まで)の保育、教育を実施している。親の就労形態に合わせ、校長を務める自らが、早朝よりバスで子どもたちの送迎を行い、食事の準備や具合が悪い子の病院受診に付き添うなど、献身的に子どもたちを支えている。また、家庭のサポートや医療、労働、在留資格等の相談にも対応している。学園の経営が厳しい中でも、県内の外国人コミュニティを長年にわたって支えるなど、今後もその貢献が期待される。

【滋賀国際交流特別賞】

国際教育研究会 Glocal net Shiga (ぐろーかる ねっと しが)様

「多様性の尊重」「多文化共生社会づくり」「相互依存関係の理解」「公正・平和な社会づくり」をねらいとして国際教育を促進することを目的に設立。教員や元青年海外協力隊員、国際交流協会職員、外国人住民、ボランティア、学生など、多様な人材で構成している。国際教育について研究を続け、オリジナル教材の開発や出前授業などを通して実践普及に取り組むなど、当協会が目指す「国際感覚に優れた人づくり」の推進に寄与し、また 当協会主催の事業に講師や運営補助として協力するなど、多大な貢献をしている。

みなさま、おめでとうございました!

最後に、国際ジャーナリストでタレント、ミュージシャンとしても多方面でご活躍の モーリー・ロバートソンさんを講師にお迎えし、「オモテナシからオトモダチへ」と題してご講演いただき、大盛況のうちに記念事業を終えることができました。 
ご来場いただきました皆さま、本当にありがとうございました。